ロシア正教会・モスクワ総主教庁
「トゥリンの主教聖マクシム」正教会
住所 Strada Val San Martino 7 - Torino 10131
電話番号 (+39) 340-672-1375
トリノに位置し、モスクワ総主教庁に属する本正教会はトリノの初代主教であり、聖師父(教父)でもある聖マクシム(マッシモ) (San Massimo di Torino - 5世紀)に捧げられています。聖マクシムの記憶日は6月25日(旧暦に従う正教徒は7月8日)に行われます。
フランス、イタリア、スイス、スペイン、ポルトガルにあるモスクワ総主教庁の他の教会と同様に、本正教会はコルスン主教区に設立されました。
1993年にイタリア人の正教徒のコミュニティーが現在の聖マクシム教会を誕生させました。設立当初そのコミュニティーは奉神礼の為の常設の場を持たず、市内の様々な場所で祈祷が行われていました。
2001年にトリノの丘陵地にある至聖なる贖罪者の教会(上の写真参照)を割り当てられました。
奉神礼(典礼)はロシア正教会のティピコン(祈祷のルールや模範)に従っており、奉神礼の言語は信徒者の出身地によって様々で、イタリア語、教会スラヴ語、ルーマニア語が主に使われています。
信徒者の大半はモルドバ共和国出身で、ウクライナ人、ロシア人、イタリア人正教徒も多く、その他の国(ベラルーシ、ルーマニア、旧ユーゴスラビア、ジョージア、ブルガリア)の出身者もいます。
ロシア正教会を常に特徴づけてきた宣教の精神を土台として、私たちの教会はピエモンテとヴァッレ・ダオスタにいるモスクワ総主教庁(加えてスラヴ系正教会の伝統に属する正教会)の信徒者を司牧するという役割に則り、西方における正教の伝道を通して真に地域に根ざしたコミュニティーの構築に活動を展開しています。
本教会を設立したイタリア人正教徒は、その設立だけでなく、イタリアへの移民を歓迎することにも努めてきました。
正教会に関心を持つすべての人のために、特に祈祷文や聖歌を現地の言葉に翻訳することによって、私たちは正教のメッセージを文化的に根付かせるための活動も試みています。
正教会の信仰の証は他のキリスト教教派の代表者との理想的な関係を求めることから切り離すことができません。ゆえに、私たちの教会はトリノの様々なキリスト教徒と信仰に関する課題を中心に積極的な対話を行っているものの、エキュメニカルな合同礼拝を拒否しなければならないという立場にあります。なぜなら、エキュメニズムは教会の教義を矮小化し、時には信仰箇条における混乱をもたらすリスクを伴うからです。むしろ、私たちは、移民を歓迎し、彼らを私たちの町での生活と結びつけるという共通の努力に加えて、キリスト教の根源(および私たちが共有している教会の伝統に関して私たちが忘れてしまった全てのこと)をもう一度思い出すための対話を提案しています。
誰もが分かっていて、かつ基本的なキリスト教の諸問題の一つはコミュニティー生活を維持することであります。私たちにとってこれはしばしば達成することが難しい問題です。私たちの教会は異なる社会階層、文化的背景を持つ人々で構成されており、同時に彼らは言葉の壁と精神性の違いに対処しなければならないのです。
聖マクシム正教会は資金を持たず、信徒者全員の寛大な心だけによって支えられているとはいえ、最近移住してきた多くの正教徒が依然として厳しい経済状況に置かれていることを忘れることはできません。ですから、私たちは奉神礼や祈祷と並行して、可能な限り貧しい人々を支援することに努めています。
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